ヴァルヴァラ聖教国が擁するヴァルヴァラ教会・アガシオン教団との対立構造が、エルアーデ大陸を二分しています。
エルアーデ大陸で、最も広く信奉されている宗教です。
深淵竜ヴラドを討った英雄のひとり、光をもって魔を祓った聖女アーデルハイトを信奉しています。
詳細は後述します。
深淵竜ヴラドを奉じる宗教であり、
ヴラド復活の儀式のために生贄を狩り集める等、凶悪な行動に出ることがあります。
詳細は後述します。
テスカトラ島にだけみられる宗教です。
大陸本土で迫害を受けたマムクートたちが島に逃げ込んだ当時、
人と竜との絆を固く結ばせた「神竜王トラロック」を崇めています。
旧暦時代、大陸の北東部では、人もラグズも自然の中で暮らしていましたが、
ヴラドとの戦役以降に、虎・獅子のラグズが、大陸中央部の荒廃した土地から逃げ延びた人々を導き、迎え入れたことで文明社会が発達しました。
人々はやがて王を立て、テグレス、レヴェンという名の国を興しました。
国号はそれぞれを導いた二頭のラグズへ感謝の念を込めたもので、
テグレスは虎を、レヴェンは獅子をシンボルとして戴き、現在も神獣として信奉しています。
上述の旧暦時代に盛んにおこなわれていた自然信仰(土着の信仰)は、帝国の興りと文明化にともない、次第に廃れていきました。
テグレス=レヴェン二重帝国の片割れ、レヴェン王家の遠い祖先は、その祭司の役割を代々になっていたといいます。
レヴェン王国の技術改革と魔道の発達が推進されるなか、自然信仰は形骸化し、現在は形式的な儀礼だけが伝わっています。
新暦530年時点のエルアーデ大陸で、ヴァルヴァラ教は最も広く信奉されている宗教であり、
深淵竜ヴラドを討った英雄のひとり、「光をもって魔を祓った聖女」アーデルハイト=ヴァルヴァラを信奉しています。
旧暦時代には魔道書すらなく、体系化されていなかった光魔道を、深淵竜ヴラドの闇魔道に対抗する手段に大成させた功績は大きく、
教会の聖地ヴァルヴァラ聖教国の統治権と教皇の座は、聖女アーデルハイトの直系たるヴァルヴァラ一族の女性が受け継いでいます。
聖女アーデルハイトは深淵竜ヴラドだけでなく、その眷属たる「魔物」を祓うことにも目を向けました。
彼女は深淵竜が倒れてもなお、闇魔道士が召喚できる魔物が、後世で真の脅威になると予見したのです。
ヴラドの強大な闇魔道の力は、大地を穢し、生きるものすべての命を祟る「呪詛」・魔性のものに力を与える「瘴気」となって、現在もエルアーデ大陸を蝕んでいます。
ヴァルヴァラ教会はあらゆる魔物を祓い、ヴラドの瘴気が消え去れば
エルアーデ大陸に真の平和が訪れると説いており、魔物の駆逐を掲げる教義は攻撃的です。
ヴァルヴァラ教会(ヴァルヴァラ聖教国の軍隊でもあります)は、
教会軍・枢機司祭団を筆頭に、戦闘を想定した編成が行われています。
かつて闇魔道を操り、古代の文明を滅亡に追いやった「深淵竜ヴラド」の復活をもくろむカルト集団です。
アガシオンは深淵竜ヴラド自体を信仰の対象としており、
彼らは、現在のエルアーデ大陸を「善なる竜ヴラドの導きを失ったことで狂った世界」と認識しています。
ヴラドの信徒たちは、深淵竜ヴラドが実際には人と竜との共存を望み、善行を積んでいたと考えています。
ヴラドの強大な闇魔道はエルアーデの大地を荒廃させ、
その力が遺した影響は、数百年経っても大地を穢す「呪詛」、魔性のものに力を与える「瘴気」と呼ばれているのですが、
アガシオン教団員は、これらを深淵竜ヴラドによる≪浄化≫と呼びます。
教団員は、深淵竜ヴラドの復活を早める目的で、躊躇無く戦闘行為に及びますが、その行動には2通りあります。
ひとつは、誤った考えを掲げる非道な人々が、正当な罰を受け、穢れた血をヴラドが眠る大地で浄化すること。
もうひとつは、深淵竜の使徒(一般には「魔物」と呼ばれ瘴気をまき散らす厄介な存在です)を呼び寄せることです。
一般人には到底受け入れられず、弾圧されたヴラドの崇拝者たちは、現在も安住の地を求めさまよっています。
また、教団は、各地で子供狩りを行い、素養のある子供たちを洗脳・戦闘員として教育しています。
教団の上層部には、「魔女」と呼ばれる高齢の魔竜族がおり、洗脳教育を主導しているといわれています。